台湾総統選で野党民進党候補、陳水扁氏が勝利を収め、政権交代が起こりました。流暢な日本語を操る日本語世代の李登輝総統から、中国語以外は苦手という四十九歳の陳氏への主役交代です。日台関係も新しい時代を迎えるのかもしれません。中国との関係で波紋を呼んだ李登輝総統の「国と国との特殊な関係」という言葉を借りれば、わが国と台湾との関係は、わが国と台湾との関係は、日本統治時代を越えて「普通の関係」になるのかもしれません。ちょっと寂しい気もしますが・・。とにかく五月の総統交代まで、中台、日中関係は目が離せません。
大阪では新府知事に太田房江さんが登場。初の女性知事へ主役交代です。ロシア、アメリカでも大統領選が行われ、主役交代です。
産業界でも主役交代は激しいものがあります。株の時価総額では、今年四十二歳の孫正義氏が社長を務めるソフトバンクが、あのトヨタを抜いてしまいました。戦後の日本復興を担ってきた代表的な産業、重厚長大産業が、財界の重鎮からすれば孫のような若造が、つい昨日立ち上げたばかり、できたてホヤホヤのネット会社に時価総額でヒョイと追い抜かれる。理解に苦しむだけでなく、虚しささえ感じていることでしょう。
私は今日の状況は、蒸気機関車やT型フォード、ベルの電話、エジソンの電気など、産業革命の頃に匹敵すると考えています。昨日できたような会社にベラ棒な株価が付くのも今が革命、ネット、IT情報通信革命の真っ最中だからです。
それにしても、にわかベンチャー熱は危険と背中合わせです。株価は将来性を反映するとはいえ、あまりにも実態のない企業がベンチャー、ネット産業というだけで、大手を振り過ぎているように思います。
証券市場も様変わりです。これまで殿様商売を続けてきた東京証券取引所がCMを流したり、“マザーズ”なんて妙な名前のベンチャー企業を立ち上げたり。大阪はNASDAQジャパンを、札幌、福岡でもベンチャー市場を始めるそうです。
ちょっと待ってよ。コレって、かつてのリゾートやテーマパークのブームと、何が違うの? 日本中が横並びで同じブームを繰り広げ、皆でポシャる。嫌な予感がします。それに資本は集中してこそ意味があり、日本中で中途半端に始めると効果が分散します。だからこそ欧州では市場統合の動きが進んでいるのです。
金融行政もこれまでの事前調整型から事後チェック型に変わります。本場のNASDAQでは目論見書に投資家にとっての不利益、リスクが明示されています。その上で自己責任が問われるのです。
わが国の産業が主役交代で盛り上がるのは大歓迎です。しかし、熱に浮かれて、大火傷をしないよう、くれぐれもご注意ください。
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