テロ後の中東外交
「いい顔」より問題点直言 PLO東京事務所再開を
朝日新聞1月11日朝刊
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「いい顔」より問題点直言 PLO東京事務所再開を
朝日新聞1月11日朝刊
エジプト・カイロ大出身で中東、米国の有力者に知己の多い小池百合子代議士が年末年始にかけ、イスラエル、パレスチナ、エジプト、米国を歴訪した。中東外交が問われるなか、「テロ後」の中東、米国の状況や日本と中東とのかかわりを聞いた。 −歴訪の目的は。 年明けの訪米では国務省の担当者らに米国の中東政策がテロ後、どう変化しているのか聞いた。年末にあったアラファト・パレスチナ自治政府議長やネタニヤフ元イスラエル首相らのことで、逆に質問攻めにあった。 −米国の中東政策は変わりそうですか。 国務省高官が「力を入れてきたはずの中東政策の代償がテロ事件だった。一体我々はどうすればいいのか」と。テロのショックがこれほどとは思わなかった。中東政策を練り直しているが、かなり迷っている印象だ。 −中東の雰囲気は。 ネタニヤフ氏はパレスチナ側をテロと結びつけ、「我々が日々直面している事態と同じ」と歯切れがよかった。アラファト議長は窮地だ。元軍人のシャロン首相について、私に「黒い歴史がある」と語るなど、怨念の対立になっている。 −与党幹事長にはどんなアドバイスを。 「両方に、いい顔をするのではなく、問題点を直言すべきだ」と話した。イスラエル側の武力行使、パレスチナの自爆テロともに問題。今回1回行っただけで日本の中東政策が問われるわけではない。現場を見て状況を知るだけでも意味はある。 −中東外交で日本の存在感は薄いのでは。 日本の中東政策は石油政策だけだった。難しい問題だが、米国のアルカイダせん滅作戦が続けばイラクやソマリア、玉突きでパレスチナ問題にも飛び火する。日本の対応も変わらざるを得ない。 −具体的には。 情報収集のため、かつてあったパレスチナ解放機構(PLO)の東京事務所再開の後押しをすべきだ。そのために、政府、民間で財政支援する方法を取れないか。イスラムや複雑な歴史などへの根本的な理解を深めていくことも必要だ。 適材適所の人事 大胆かつ柔軟に
中東やアフガニスタンなど専門性が求められる地域で日本の外交は機能不全が続いている。複雑な背景が絡むだけに、資金援助を背景にした安易な「札束外交」は通用しないことは明白だ。 そうした中で、歴史・宗教への本質的な理解を深めながら「双方に自制」を求めるべきだという小池氏の発言は、地域の現実を踏まえた指摘だ。 政界では、国際的な経験を持つ「外交新人類」ともいえる若手議員が増えている。しかし、その経験や人脈が政策決定にほとんど反映されていない。アフガニスタンに詳しい保守党の松浪健四郎代議士も1月の人事で外務政務官になるまで、表舞台で出番はなかった。 政府はこうした地域とかかわりの深い政治家を、党の役職や当選回数にこだわらず臨機応変に活用する手だてを考えるべきではないか。機能不全を打破するためにも、外交面でも「大胆かつ柔軟な対応」が求められている。 |
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