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永田町 インサイド
温暖化ガス 「05年比15%減」どう見る


日本経済新聞 2009年7月2日


――首相が表明した中期目標を評価しますか。
  「足して2で割るような理念面での問題はあるが、今後の国際交渉を考えると決して悪くはない。日本の05年比15%減は欧州の13%減や米国の14%減を上回る。」
「森林管理の徹底で温暖化ガス吸収を増やす分や、海外の温暖化ガス削減に協力する見返りに取得する排出枠を含まない『真水』の数字だ。厳しい目標だが、環境技術の革新を促し、石油資源に恵まれない日本のエネルギー安全保障を確立する。変化球と直球を織り交ぜている」

――基準年を90年から05年に変更したことをどう受け止めますか。
  「世界第2位の温暖化ガス排出国の米国を仲間に引き入れる効果が望める。それをテコに中国、インドを呼び込むことにも使える。真水の目標は今後の交渉に余地を残したといえる。まずは日本が国際ルール設定を主導すべきだ。中国、インドなどは温暖化を先進国の責任と主張するが、彼らの未来への責任を問いつつ交渉を進めるべきだ」

――国民負担が重いという指摘があります。
  「米国のオバマ政権はグリーン・ニューディール政策のように、低炭素社会を構築して新しい産業と雇用を作るといった新たな挑戦を狙っている。日本は国民負担のようなネガティブな面が強調されすぎだ」
  「負担分析には、炭素税導入を前提とする経済モデルが活用されている。温暖化ガスを05年比15%削減するには1世帯当たり、年間7万6000円の国民負担が生じるという。25%削減の民主党案では、年間36万円の負担となる計算だ。国民には脅しではなく政策の大義を丁寧に説明し、共感を得なければ低炭素社会作りは進まない」

――目標達成のためにはどんな方法があるでしょうか。
「環境福祉税の導入を提唱したい。欧州の炭素税は石油や石炭などに課税し、低炭素化社会に誘導しつつ、税収を社会保障にも活用している。04年に提唱した環境税はガソリンに1リットル当たり1・5円を加算するなどして4900億円の税収を確保し、省エネ対策だけでなく1500億円を社会保障に活用する設計だったが、頓挫した」

――新税導入には反対も多いと思います。
「昨年、ガソリン価格は1リットル185円まで上昇した。1、2円の幅ではない。その結果、産油国には200兆円もの所得移転が起こり、産油国が石油を使わないゼロエミッションの街づくりに精を出している。低炭素社会を目指すべきは日本である。ましてやガソリンにかかる揮発油税などの暫定税率廃止などは無責任そのものである。」
「消費税はすべての物品やサービスに課税される。環境福祉税は社会を低炭素に変えると同時に、国民が不安に感じている社会保障分野に充てる。年2200億円の社会保障費の削減分もカバーできる。石油資源に恵まれない日本こそ、産油国への献上体質から国民の安心安全社会の確立を優先する国へと発想を変えるべきだ」






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